次世代へと引き継ぐ「美味しい」日本の魚文化
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    のいただきます。

SALVATORE CUOMO 池袋藤崎 亮平 さん

北海道産ホタテとアスパラガスのタルト

イタリアで修行経験もあるというSALVATORE CUOMO 池袋の藤崎さん。今回は殻付きのホタテを活用していただいたこともあって、漁業関係者さんの苦労を知ることができたといいます。海外と比較もしながら、日本の魚介類の評価や開発したレシピのことを語ってもらいました。

時短営業をする中でどのようなことが問題となっていると感じていますか。

20時閉店となると仕事終わりのお客様がなかなか来店できないですし、これまでのようにワインをボトルで注文してゆっくり過ごしていただくことも難しくなっています。お客様はもちろんですが、人と接する機会そのものが減ってしまったことで、スタッフとしっかり話す機会も取りづらくなりましたし、お客様がいらっしゃらないストレスなどで滅入ってしまっているところがあると思います。

今回、北海道産のホタテを使用したレシピの開発をお願いしましたが、食材の感想を聞かせてください。

貝柱がとても新鮮ですし、肝の部分がしっとり、ねっとりしているなと思いました。殻を剥きながらつまみ食いをするのがとても幸せでした(笑)。これまでは既に殻が剥かれた状態の貝類を使用することが多かったのですが、大量にあったホタテの殻1 つひとつ剥いていくのは大変でしたし、漁業関係者の苦労を知るきっかけとなりました。

北海道産のホタテを使用した「ホタテとアスパラガスのタルト」はどのようなことを意識して開発されましたか?

焼いたホタテの香ばしさに合う食材を連想していきました。しっとりしたタルト生地、バター、卵とホタテの相性が良いので、つながりを意識して開発しました。冷たくても美味しくいただけると思います。

ホタテの貝柱、肝、ひもの旨味とアスパラガスの食感を卵を使った生地でひとつにまとめ上げている。

シェフにとって魚介類は食材の中でもどのような位置づけでしょうか。

私は酒飲みなので、普段からお肉よりも魚が好きなんですよ。魚介類はお肉と比べると値段も高いですが、その分少ない量でも満足できるのも魅力的ですね。一種の「嗜好品」とも言えると思います。

シェフはイタリアでも修業されたそうですが、日本の魚介類の魅力とはどのような点にあるのでしょうか。

海外だと結構アバウトな扱いをされていたり、少し臭みがあったりすることもあるのですが、日本の生産者さんや卸業者さんは食材の扱い方がとても丁寧だと思います。

最後に、漁協関係者へのメッセージをお願いします。

漁業をされている方は、他の職業と比べても命に危険が及ぶことも大いにある仕事だと思いますし、寒空や荒波の中、命をかけて漁を続けている姿を尊敬しています。また、「魚介類をどのように食べると美味しいか」ということは、やはり漁師さんたちが一番知っていると思うので、今後は生産者さんの生の声をもっと聞いて、メニューづくりに反映していけたらいいなと考えています。

SPECIAL INTERVIEW

SALVATORE CUOMO 池袋

藤崎亮平さん

東京都豊島区東池袋1-39-4 2F
TEL:03-3984-4365

佐賀県出身。SALVATORE CUOMO 池袋の統括料理長を務める。新時代の若き才能を発掘する、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」で2014年シルバーエッグを受賞。

生産者×シェフ SPECIAL INTERVIEW